ニューヨークの日本人街?!
世界の交差点とも称されるニューヨークでは、世界各国の文化が自然と交差、融合し、独自のコミュニティを形成しています。日系レストランやアニメグッズショップは確かな存在感を放っており、現地在住の日本人のみならず、アメリカ人や観光客にも親しまれています。
「日本人街」と聞いて、多くの人が思い浮かべるのはロサンゼルスの「リトルトーキョー」でしょう。
スケールは控えめですが、ニューヨークにも、日本文化の拠点が存在します。具体的には、マンハッタンの「ミッドタウン」、そして「イーストビレッジ」周辺が、在住日本人が多く集まるエリアです。
ミッドタウンの日本人エリアは、ビジネスマンや駐在員などの「仕事」に紐づいた日本文化が色濃く、洗練された日本食レストランや書店、企業オフィスが並びます。一方、イーストビレッジの日本人エリアは、よりカジュアルで若者向け。個人経営のラーメン店やカフェ、アニメグッズショップなど、日常的な日本文化を楽しめる場所が点在します。
魂ネイションズ・ストア・ニューヨークは、BANDAI SPIRITSが運営している「魂ネイションズ」の直営フラッグシップショップ。
本店は東京・秋葉原、タイムズスクエアにあるニューヨーク店はアメリカ国内初で、世界では中国・上海に次いで3店舗目です。
TAMASHII NATIONS STORE NEW YORK
1500 Broadway Floor 1, New York, NY 10036
一番の注目は、何と言っても「食」!
マンハッタンにはミシュランの星を獲得した高級寿司店から、地元民にも親しまれる居酒屋やラーメン屋まで、日本の食文化を体験できる店舗が数多く存在します。
例えば、タイムズスクエアやチェルシーにある「大戸屋」は、駐在員の間で「帰国しなくても食べられる安心の味」となっています。
イーストビレッジに行けば「一風堂」や「やっとラーメン」のように、リーズナブルかつ本格的なラーメンを提供する店が軒を連ねており、アメリカ人の間でもラーメンブームを牽引しています。
文化の発信地としての役割
紀伊國屋書店ニューヨーク店(ミッドタウン)は、数少ない日本語の書籍や雑誌を取り扱う書店として、在住者や留学生、さらには日本語学習者にとって欠かせない存在です。
1073 6th Ave, New York, NY 10018
また、日系人会館や日本総領事館などもこの地域に集まります。日本映画の上映会や文化セミナー、伝統芸能の公演なども定期的に開催。こうしたイベントは、日本人にとっての「心の拠り所」であると同時に、異文化交流の場としても機能しています。
ニューヨーカーにとっての「日本」
今ではニューヨーカーから、日本文化は「洗練された、安心して楽しめる外国文化」として認識されているそうです。ラーメンや寿司はすっかりアメリカ社会に溶け込み、日本酒バーや抹茶カフェ、和菓子専門店なども多くの現地客を集めています。
とりわけ近年の健康志向の高まりや、ミニマリズムの流行に後押しされて、日本文化に対する評価はますます高まっています。和の美意識や繊細な味付け、職人気質などが「新しい価値観」として注目されています。
異国の地でほっとする日本の空間があることは、多くの日本人にとって心強いものです。ニューヨークという世界都市のなかに点在する「小さな日本」に、皆さんも訪ねてみてください!